変わりゆく笑いのツボ

風邪っぴきのため、部屋でごろごろしていた私。ベッドにハーブティーと好きな本を持ち込んで、眠くなったら寝て・・・と極上のひと時を過ごしていたら、「うぉぉぉおおおおおおおっっっ!!!!!」って(涙)

ペルーチームのゴールの瞬間、4階のバカ住人と近所の家から、感動と興奮の雄叫びがダブルパンチで聞こえてきた。4時前にも同じく地響きのような叫び声が聞こえてきて・・・ 試合終了。

ペルーがベネズエラに勝ち、11大会ぶりの3位の座を獲得したのでした。ほんとすぐ熱くなる人たち。ま、そんなところもかわいいのだけど(笑) Copa America2011、ペルー第3位 おめでとう♪

★★★★★★★★★★

LAN航空など南米路線の機内や銀行の待ち合いなどでよく放映されるドッキリカメラ。驚いたり騙されたりする人たちの反応をみて笑うという、たちの悪い番組だ。

単純なイタズラは見ていて面白いけど、人の親切心や心配する気持ちを利用した騙しは、とても不愉快だ。例えば、盲目の夫婦の夫が、散歩中に突然いなくなるという設定。

妻は通りかかった通行人に、「その辺に夫がいないか、彼も目が見えないの」と尋ねる。通行人が周囲を探すも、男性の姿は見当たらない。しかし目の前には大きな池があり、男性物の帽子が浮かんでいた。「もしや溺れたのでは?!」と慌てた通行人は池に飛び込み、びしょぬれになりながら男性を探す。

そこへ夫が何食わぬ顔で戻ってきた。どうやら近くの公衆トイレに入っていただけのようだ。通行人の様子が見えない夫婦は、何事もなかったように去っていく。取り残された通行人は、男性が溺れていなかったことにほっとする半面、ずぶぬれの自分はどうしたらいいのかと、途方に暮れる・・・みたいな。

人の親切心を試して騙すような番組を、なんでみんなは大笑いして見ているの?イタズラの枠を超えているんじゃない?本当に障害のある人にしたら見世物にされたと思うだろうし、騙された通行人だって、「二度と助けてやるもんか」って思うんじゃない?と、憤怒冷めやらぬ思いで見たものだ。ま、ヤラセかもしれないけどさ。

「インドネシア人は、映画タイタニックの中で、楽団が音楽を奏でながら船と共に沈んでいくあの悲しいシーンを見て笑うんですよ。」とは、当時のインドネシア語の先生の話。あの悲壮感漂うシーンを見て笑うなんて信じられない!と思ったけど、インドネシアに住んでみて、インドネシア人を見て、さもありなんと今は思う。

笑いのツボは人それぞれ、国によっても全然違う。ラティーノスにしたら、「男性が池に落ちてないのは明らかなんだから、問題ない」のだろう。インドネシア人にしたら「逃げたら助かるかもしれないのに、何を悠長に楽器弾いてんだ。もしかして、船が沈んでること分かってないのか?バカか?」と思ったのだろう。日本人とは明らかに見るポイントが違うのだ。

それでいうと、最近私はあのドッキリ番組を見てぷっと笑うことが多くなった。もちろん今でも障害者系の騙しは好きじゃないけど、銀行の待ち時間など、画面を見てはつい笑っている。笑いのツボがラテン化してきたのだろうか?とりあえずタイタニックで笑うことはまだないけど、笑いの感覚が変わってきていることは確かなようである。

“変わりゆく笑いのツボ” への8件の返信

  1. 確かに、その土地その土地で笑いのツボって違いますよね。日本の中でも、関西は割と、自分をおとして笑いをとってなんぼ、というところがありますが、関西以外の人からすると、笑っていいものか、どうなのか、悩むところなようです。←もちろん、こちらとしては笑ってくれないと、逆に切なくなったりしますが。(笑)
    でも、私も人の親切心を利用して笑いをとったり、身体的特徴で笑いをとったりするのはどうも苦手です。ですが、ペルーってあだ名もゴルドとかネグロとか言いますよね。最初は、ポリティカルコレクトネスもなんもあったもんじゃないなとビックリしましたが、まぁ、それもその土地土地での当たり前のことなので、大きなお世話ですよね。
    ペルーの笑い興味深いです。

  2. 笑いのツボってその土地で生まれ育ってこそと思っていたけど、暮らしていくだけでも簡単に変化するもんですね。ペルー(他のラテン諸国も?)は思いっきり身体的特徴をあげつらいますよね。おっしゃる通り人のあだ名とかひどいひどい。でもみんな笑ってる。言うほうも言われるほうも「確かにハゲだしな」って認識してるんでしょうか?そう考えると大らかで懐が深いです。

  3. お久しぶり~☆
    一気にブログ読んで来ました!目がチカチカする(笑)。
    お仕事増えて良かったね!しかも機内誌まで!すごーい!
    Keikoちゃん、いや、Keiko様(笑)の記事が空を飛んでる~!
    忙しそうで何より。でも、体には気をつけてね。
    あ、ピスコを飲めば治るのか?(笑)
    これからも記事楽しみにしていまーす♪

  4. いえいえ、ウチのダンナも障害者をネタにするようなヤツは不愉快に思うみたいですよ。
    『アレ ハ イイジャナイ。』ってつぶやきますもん。
    イタズラ番組好きですよね〜。
    アメリカテレビでもやってません?
    でも。確かに笑いのツボってダンナとずれてる時があります。
    ダンナはyou tubeでずーーーーーーっと志村けん観て笑ってます。
    私は飽きますが、ダンナは飽きません

  5. Elisaさん、久しぶり!ダーリンとの日々は楽しかった~?美味しい物いっぱい食べて、きっところころになって帰っていったんじゃない?お仕事はおかげさまで、であります。日々精進だね。続けることが大事。これからもがんばります!

  6. だんな様、やっぱり優しいですよね。そしてペルー人ぽくない(笑) 志村けん、好きなの?なんかもうますますペルー人じゃなーい!(笑) 

  7. お風邪でしたか?
    大変でしたね。
    すもうすっかり治りましたか。
    大事にしてくださいね。
    笑いの壺って国によって違うんですね。
    だから原爆に3度もあった不幸な人なんていうお笑い番組ができちゃうのかしら・・・。
    許せないって思ったけど、お国柄ということも理解しないといけないのかも知れませんね。^^

  8. ありがとうございます。今はすっかりよくなりました。「原爆3回」の話は本当に嫌な思いでニュースを聞きました。ただ言った側にしたら「単に事実を言ったまで」という感覚なんでしょうね。そのうち2回は自分たちの国がやったとか、どれほど多くの人が苦しんでいるかは、その時は考えもしなかったのでしょう。なかなか人の立場には立てないものですよね。

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