アンデス中央鉄道の旅 vol.1

リマ旧市街雨のデサンパラードス駅。Ferrovías Central Andina アンデス中央鉄道でこれから12時間の列車の旅が始まる。どんな景色が見れるだろう?どんな出会いがあるだろう?旅の始まりはいつもドキドキ。だからこそ、やめられない。


なーんて、しっぽり始まりましたペルー旅行記。今回は、「マンタロ渓谷の自然を満喫!アンデス中央鉄道で行く、ワンカヨとハウハ4泊5日の旅」(↑某旅行社風に決めてみた/笑)いつも夫婦二人旅ばかりの我が家ですが、今回はMちゃん夫婦もご一緒。なのでいつもよりもっとパワフルに、ペルーを満喫!

このアンデス中央鉄道の歴史はとても古い。

1870年1月20日。ペルー人、チリ人、マカオから連れてこられた中国人など約1万人の工夫たちによって、アンデスの切り立った岩山を切り開く工事が始まった。鉄道建設資材の輸送は困難を極め、Fiebre de la Oroya(オロヤ熱)と呼ばれる原因不明の熱病のため、多くの命が奪われた。

また太平洋戦争(チリとの戦争)で工事が中断されたり、外部債権者に66年間の鉄道経営権を譲渡せざるを得なくなるなど、様々な困難が立ちふさがった。その後の交渉、譲歩により1893年にLa Oroya(オロヤ)まで、そして1908年9月24日、中央アンデスの街Huancayo(ワンカヨ)まで鉄道を敷くことができたのだ。

ということで、100年以上の歴史があるというわけ。この列車は、「世界で2番目に高い駅を通る列車」。でも抜かされたのは、つい最近のこと。歴史的にも地理的条件を見ても、当時の機材や技術レベルを考えても、やっぱりこの列車のほうがずっと凄いって思うのは、私だけじゃないでしょう?

クラシコ・クラスとトゥリスティコ・クラスがある。クラシコは安いけど、椅子の背が直角でリクライニングなし、トゥリスティコの椅子はふかふかで快適!12時間だからね。 いい椅子に座りたいよね。

標高1513mのSan Bartolome駅で、機関車の付け替え。デゴイチみたいな蒸気機関車を取り付けてくれると思っていたのに、どうやら違った。残念。でもすかさず一番前まで走って行って、客車との連結の瞬間もキャッチ♪ 機関車に上がってパチリ。回りはキャピキャピした学生ちゃんばっか。「写真撮って~!」「きゃ~、たかぁ~い、こわぁ~い!」久しぶりに黄色い声を聞いちゃったよ。ちなみにここは地上から2mくらいの高さ。怖くないっちゅうねん、まったく。

69のトンネル、58の橋、6回のスイッチバックを繰り返しながら、どんどん高地へと登っていく。(6回以上ジグザグした気がするけど…)展望車からの眺めは最高!ずっと外を見ていても、全然飽きない!

様々な鉱山の町を抜けていく。標高3733m、Chiclaの町を超えてまだ上へ。富士山のてっぺんと同じくらいのところに、こんな大きな町があるなんてね。

いつまでもずっと手を振ってくれた男の子。アンデス中央列車は月1~2回、後は無機質な貨物列車が走るのみ。アンデスの生活は、山と空と雲と家畜。大勢の外国人を乗せたこの華やかな列車は、アンデスの人々にとって非日常であり、それを眺めることは、数少ない娯楽なのかもしれない。さあ、もうすぐガレラ駅に到着だ!

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