パサマヨの悲劇・ペルーバス転落事故

リマの北75㎞(日本では45㎞と報道)地点で1月2日午前11時43分、San Martín de Porres社の長距離バスと大型トレーラーが衝突した。バスは100m~150m下の海岸に転落、死者48人、負傷者6人(ブログ執筆中に死者51人に増加)という大惨事になった。現在も遺体収容作業が続けられている。

アンコンとチャンカイを結ぶこの海岸沿いの道路は、「Serpentín de Pasamayo」と呼ばれている。serpentín(セルペンティン)とは蛇管、コイルのこと。serpiente(蛇)の字のごとく、22㎞の区間に52ものカーブが連続して現れる危険地帯だ。加えて霧の名所でもあり、「死のカーブ/悪魔のカーブ」として恐れられている。1990年以降少なくとも26件の事故が発生し、114人が死亡。この悲劇があった同日夜11時40分にも65㎞地点でZ Bussとトレーラーが衝突し、2人が死亡している。

ちなみにリマと北部を結ぶ幹線道路は、このSerpentín de PasamayoのほかにNorvial(Panamericana Norteの延長)もある。だが内陸を通るNorvialは、リマ⇔チャンカイ間の距離が長い。遠回りをしたくない、少しでも稼ぎたいドライバーたちは、1分でも早く目的地に到着しようと危険な海岸沿いの道を選ぶ。命より金。そういうバスやトレーラーが52ものカーブをものともせず突っ込んでくるのが、Serpentín de Pasamayoなのだ。

この惨事を受け、PPKはNorvialの拡張工事に着手すると発表。ペルー運輸通信省も、中長距離バスのSerpentín de Pasamayoの通行を禁止するだろうと述べた。歴代政府の怠慢が今回の悲劇につながっていることを理解しているのかは疑わしいが、今からでも遅くない。とにかく早急な対応を願う。3歳の幼児を含む犠牲者とその家族に心からの哀悼を。トレーラーの運転手や雇用主、そして死者を尻目に火事場泥棒を働いた人でなしに天の鉄槌があらんことを。

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