増加するなんちゃってニッポン

バランコのニッケイ料理店「Hosso」に行った。ニギリやマキだけでなく、沖縄ソバやラーメンもありバラエティはまずまず。人気店らしくお客さんがいっぱいだ。

今やリマ新市街ならどこでも見られるようになった “コミーダ・ニッケイ” 。ただ経営者がペルー人や外国人という場合も珍しくなく、そのため「なんちゃって日本」がどんどん増えていく。この店も御多分に洩れず、壁には片仮名で書かれた「ヤクザ」の文字が。レストランとしては品がないが、日本語としては正しいからまぁ許そう。でもその隣の「ANSIO」…は鮟肝?「PONJA SOUR」思いっきり差別用語だと思うんだけど。「WABI」は「シンプルだけどシンプルすぎるってことじゃないよ」だそうです。うーん、全然違う!

そして目についたのが、平仮名で縦書きされた「ほしそ」の文字。平仮名を毛筆で書く時、「し」を前後の文字と続けて書く場合があるでしょう?あんな感じで「し」と「そ」が完全にくっついている。ほしそ、ほしそ…あっ!ここの店名「Hosso(ほっそ)」だ!

こういうのを見るたびに、なんで日系人協会や日本語教師会に確認しないのかと不思議に思う。オーナーはきっとこれを「すっげークールじゃん!」って思ってるんだろうけど、わたしゃ見ててツライよ。

それで思い出したのが、うちの近くにあるニッケイ料理店。「OSensei」というのだが、漢字では「大先生」と書く。オープン前にたまたま通り、そこにいたスタッフに「このOSenseiは、Gran Maestroって意味?」と聞いたら「そうだ」と。「じゃあ、正しい日本語はDAISENSEIだよ」と教えた時の、あの驚いた顔と言ったら!ここもオーナーは日系人ではなく、中国系だという。「日本語の名前をつけるなら、日本人に聞かなきゃダメじゃん」と言う私に、「へへへ、でももうメニューも何もかもすべて“オーセンセイ”にしちゃったし、こっちのほうが簡単だからいいですよ」と笑いながら答えたっけ。

日本でも間違った外国語が普通に飛び交ってるし、ペルーに限ったことじゃないけれど、仮にもニッケイ料理店ならもう少し頑張ってほしいなぁ。まぁ美味しければいいんだけどね。でもつい気になって、あれこれチェックしてしまいます(苦笑)