残念すぎるハウハ

忘れられた都市、ハウハ。ここには温泉やペルーの文化財に指定されているプレインカの遺跡など、上手くやれば観光名所になりそうな場所がいくつかある。でもそれをなんとかしようという気持ちが全くないのが、ここのハウヒーノたちだ。

町中にはオスタルがいくつもあるのに、Trip advisorで検索できるのはたったの3つだけ。うち1つは郊外だから実質2つしかない。旅行者向けのレストランも1〜2か所、旅行代理店もたった1軒しかない。宿の人は「旅行者は滅多にこないからね」というが、旅行者にしても情報発信のない町には来ないだろう。卵と鶏の例えではないが、親鶏に産む気がないのだから、卵が生まれるわけがない。

でも、口を開けばすぐ「もっと旅行者に来て欲しい」という。受け入れ体制が整っていないのに、それって無責任じゃない?

今日訪れた遺跡は、朽ち果てるがままに打ち捨てられていた。道は悪いし、何をどうみれば良いのかもわからない。「修復保存の金がないからね」あぁ、その言葉は聞き飽きた。実際にそうなのはわかっているが、じゃあ金を持ってくるよう努力はしたのか?

運転手兼ガイドとして現れたオジちゃんは遺跡についての知識が全くなく、「ただの運転手なら車で待ってて良いよ。頼んだのはガイドなんだから」という私のイヤミにもただニマニマ笑うだけ。ちゃんとしてくれれば外国人はお金を出すのに、それがどうしても分からない。ヘラヘラとその場をやり過ごすだけで、「次はもっと頑張ろう」なんて欠片も考えない。

残念な遺跡観光の帰りに、パカ湖でランチ。7年ぶりだけど、ここも全然変わってない。「この辺りはカエル料理が有名だよね」と聞いたら、「今は湖の汚染が酷くて、カエルは殆どいないんだよ」と。観光業が発達してないのに、汚染だけ進んでるのか。全くもう、とことん残念!

ペルー初の首都として一瞬は輝いたはずの都市、ハウハ。別に発展したくなければそれでも構わないのだが、ポテンシャルは悪くないのにやる気がないのを見ると、どうしても一言言いたくなる。余計な御世話なのは分かってるけどね。だったら私がライターだからって、「もっと観光客を呼びたい」などと寝ぼけたことは言ってくれるな。もしここを紹介するとしても、私は正直に書かせてもらう。それで人が来るかどうかは分からない。