黄金のイヤリング

日本の国石、ペルーの国石

「日本鉱物科学会が日本の石(国石)に翡翠を選定」というニュースをみた。日本の国石が決まってなかったことに驚いたが、これもオリンピックに向けた布石の1つなのだろう。

でも翡翠って中国のイメージだなぁと思ってwikiってみたら、「(ヒスイは)中南米(インカ文明)では古くから人気が高い宝石であり」とあるではないか。こりゃオルメカやマヤと間違ってるな。曖昧なことをカッコ書きに入れて墓穴を掘ったパターン。なんでこんな余計なことを書くんだろう。

次に“国石”で検索。するとペルーの国石は「エメラルド」。しかも「(ペルーは)エメラルドの産地。インカ帝国時代は数多くのエメラルドを所持していた」と出てきた。でもペルーはエメラルドの産地ではないし、インカの宝飾品にエメラルドなんてのも見たことない。もしやスペイン人侵略者たちがペルーのことを「エル・ドラド(黄金郷)」と呼んだから、それで勘違いしてるとか?エル・ドラドとエメラルド。さすがにそれはないか。

郷に入っては郷に従え。“piedra nacional”で検索した結果、ペルーの国石はÓpalo andino(アンデスオパール)と呼ばれる青い(僅かながらピンクもあり)オパールであることが分かった。一方、クリソコラ(珪孔雀石)だという記述もある。クリソコラを使ったモチェの宝飾品は見たことがあるので、これは納得。

ただいずれの情報にも「ペルーでは貴石は産出されない」とあるので、それでいうとアンデスオパールが本当のオパールかどうかはちょっと疑問。「アンデス固有の石だけど、オパールに似てるから“アンデスオパール”ね」なんて単純な命名も、ペルーなら十分あり得るからね。

クリソコラもTurquesa peruana(ペルーターコイズ)と言う別名があるらしい。当地の博物館では「金とトルコ石、スポンディルス貝でできた●●文化のイヤリング」なんて説明をよく見かけるが、ペルーでトルコ石が取れないことを考えると、これもだんだん怪しく思えてきた。「クリソコラって書いても誰も知らないから、ペルーターコイズと呼ぼう」が、そのうち「長いからターコイズだけでいいんじゃね?」になった可能性が無きにしも非ず。なんせここはペルーだからね。

今回は日本のちょっとしたニュースからペルーを知るいい機会になった。世の中は曖昧な情報でいっぱいだから、常に疑問を持って対処すべし。これから博物館で「ターコイズ」の文字を見たら、本当にトルコ石なのか、実はクリソコラなのかを学芸員に聞いてみよう。「どっちも一緒だよ~」なんて答えが返ってきそうだけどね(笑)

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