残念すぎるペルー中央道

ペルーは渋滞王国だ。日本の3.4倍という広い国土を持ちながら鉄道網が発達しておらず、その大部分は自動車に頼るしかない。だが道路状態の悪さに加え、意味をなさない信号や自動車メンテナンスの不備、運転者のモラル欠如、交通事情を鑑みない道路工事などで日本では考えられない渋滞が起こる。

久しぶりにCarretera Central(中央道)を通ったが、いつもの如く大渋滞。途中事故や整備不良で止まってしまったバス、交差点に突っ込んでニッチもサッチも行かなくなったバカ乗用車など色々あったが、何よりもひどかったのが道路工事による片側通行だった。

もともと中央道の交通量は半端ない。なんせこの山道は中央アンデスで採掘される大量の鉱物資源を始め、アンデス一の穀倉地帯であるマンタロ渓谷で栽培される農作物や、オクサパンパ・ビジャリカなど高地アマゾンの果物を運ぶ唯一の道である。なのに普段のメンテナンスは最悪で、雨季の前に慌てて修理を開始。物流への影響?なに、それ、ってなもんである。

今回も10か所以上で道路工事を行っていたが、片道を30〜40分も止めてしまうのだから堪ったもんじゃない。一度に停車させられる車は100台以上!しかも標高4818mのティクリオでも通行止め。高山病の人には地獄そのものだ。中央道は7割が大型トラックやトレーラー。2割がバスで乗用車はせいぜい1割。だから一旦止まったらなかなかスタートできない。更に渋滞悪化。もうどうしようもない。

自国インフラもコントロールできないクチンスキ大統領は、自政権中に観光客数を現在の倍、およそ700万人にしたいと意気込んでいる。でも肝心の道路がこれで、どうやって観光客を増やすのだろう?マチュピチュさえあればいいと思っているのだろうか。ならせめて地元民のあの身勝手なストは絶対許すべきではない。外国人料金を取っておいて、ストの場合は知らんなんて恥知らずすぎる。義務や責任はおざなりのくせに、いつも取らぬ狸の皮算用。だからあるラインより前には進まない。

中央道を越えた先には、お勧めの観光地がたくさんある。でも一般旅行者にどこまで勧めてよいものやら。なんたって今回も5時間の予定が12時間だからね!(しかもバスのトイレは大便禁止だし!!)ペルーの混沌を愛でると書いたすぐ後で申し訳ないが、今回は懲りた。ペルーのバカ野郎。いい加減にしろ!!

“残念すぎるペルー中央道” への2件の返信

  1. 気持ちが分かります。通勤するときにも時間はけっこう掛かります。僕はもう慣れています。生まれてからペルーに住んでいますし。ストが行われているかどうかわかりませんが、やっぱり交通渋滞は切実な問題なのです。

    1. エンソさま。私も移動日にはあまり予定を入れず、余裕を持って行動するようにしていますが、さすがに参りました。こうした状況を長年放置し続けている政府にも呆れますね。flojoとしか言いようがない。

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