アパート修理物語 その2

修理物語のつづき。互いのgasfiteroが信用できない場合、どうしたらいいんだろう。そんな話を友達にしたら、「Sedapal(水道局)に水道管チェックや修理のサービスがあるはず」と教えてくれた。やはり、持つべきものはペルー生活百戦錬磨の友達だ。

早速Sedapalに電話して、技術者を派遣してもらう。料金は緊急の場合S/25だが、24時間以降の対応でよければS/15と良心的。よし、これなら客観的な結果が得られるはず!

2時間後、Sedapal(と業務提携している会社)のスタッフ来宅。gasfiteroじゃなくingeniero(技師)というのが素晴らしい。我が家のフロ回りをチェックした彼は、「(カビが発生している)こちら側の壁に排水管が通っているなんてことは、構造的にあり得ません。これは上の階の風呂場からの水漏れとしか考えられませんね」と断言した。「でも隣人はここに配管があるっていうのよ」と言うと、「有り得ません!」と一蹴。「隣人を説得するために」とお願いしたら、詳しい状況説明を携帯ビデオで録画させてくれた。やったー!

しかも「4階の人を説得する時に呼んでもらえれば、また来ますよ。こういうトラブルはよくあるんです。でもね、上の住人に拒否権はないんですよ。いざとなったら区役所に訴えてください。修繕義務を怠った罰金は3900ソレスですからね。嫌でも修理してくれますよ」と教えてくれた。ほー。

早速その結果をマルコからバカ男に伝えてもらった。するとヤツから「もう一度gasfiteroBに説明させるから、うちに来てくれ」と連絡が。携帯ビデオを再生する気満々で4階を訪れると、Bは私をバスルームと反対側の部屋へ連れていき「ほら、ここから上を見て下さい」と。あれれ?問題の壁の上から、確かに配管が突き出てるじゃない!?

去年アパートの吹き抜けに取り付けた、雨よけのプラスチック屋根。今年になって、そこに雨樋が設置された。だがその時の工事人がずぶの素人だったのだろう。雨樋を、こともあろうに通気管に接続したのだ。ペルー的に考えて、水を通さないことが前提の通気管に防水加工などしている訳がない。その配管にこの冬の雨が雨樋から一気に流れ込んだため、たまたま亀裂か何かがあった箇所=我が家のバスルームの壁の内側から水漏れしたのだ。

そういえばヤツはdesagüe(排水管)じゃなく、tubo(配管)と言ってのを思い出した。でもただのtuboじゃ分からないよー!配管があるかどうかは4階からしか見えないのだから、もっと早くこの景色を見せてくれたらよかったのに!やっと納得した私を見て、「頼むから俺を訴えないでくれよ」と笑うバカ男。そっか、だから「俺のせいじゃないから知らない」じゃなく、「(訴えられないように)ちゃんと説明せねば」ってなったのね。

後日、うちのgasfiteroAに屋根の修理を依頼。その後壁の水染みは消え始め、カビの広がりもストップした。これからまたペンキの塗り直しとかはあるけど、ひとまず一件落着だ。もう一つよかったのは、バカ男とちゃんと話ができるようになったこと。しかも8年間ここに住んで、初めて彼のほうからベソしてきたし(笑)

今回はSedapalにそういうサービスがあることと、区役所に訴える(と脅す)ことの2点を学んだ。まだまだ学ぶべきことが多いペルー生活。まったくいい勉強になりますわ。