電子手枷装着囚在宅服役制度 ペルーで5月運用開始へ

国家刑務所庁(INPE)は、刑期8年未満の未決囚および既決囚に対し、ペルー初となる電子手枷(足枷)システムを今年5月から適用すると発表。これにより、刑務所施設の混雑緩和を図る。

同システムは、対象となる囚人の手首もしくは足首にブレスレット(アンクレット)型のモニター装置を装着させ、住居と監視センター間を結ぶ通信ケーブルを介して自宅などでの拘禁状態をモニタリングするもの。

ブレスレット適用の可否ならびに行動範囲は裁判所の判断により決定され、適用後は対象囚人からサービス提供料として一日当たり約5ドルを徴収する予定。INPEは在宅服役者への教育や就業機会付与の可能性にも言及している。

同サービスはPFI方式により民間企業が提供。今年4月にはシステム落札企業との正式契約が待たれており、INPEは翌5月から運用を開始したい考えだ。

ブレスレットは先ず手始めにリマとカリャオの囚人に適用される予定で、INPEは最終的に仮収監者も含め全囚人の5%、3500人~5000人への装着で刑務所内の混雑解消につなげたいとしている。

現在国内の刑務所には7万7348人が収監されており、多くは定員超過の状態。最も深刻なハエン刑務所の例では、定員50人に対し325人を収監、超過率は550%に達している。

また、カリャオのサンタ・コロニア刑務所では定員572人のところ3296人が、リマのルリガンチョ刑務所では定員3204人に対し9846人が収監されている。

(ソース: Andina 21/01/16)