ペルー空軍 UFO調査を再開

ナスカの地上絵ペルー空軍(FAP)は、国内の上空で通常とは異なる現象を目撃した際には、その写真や本人の証言を元にした同軍への報告が本日から可能になると発表した。

同軍航空宇宙局(DINAE)の責任者フリオ・ブセティック・アバント大佐は、国内での(未確認飛行物体)目撃例が増え報道機関への通報も増加しているが、中には一部の人々に誤解を与える恣意的な報道もあることからこの報告システムを設けたと言う。

「違和感や不安を覚えるような明らかに異常な現象の目撃に際し、その回答を与えるべく十分な調査研究を行う組織が存在することを住民に知ってもらうことが(報告システムの)目的だ」と大佐は説明した。

これら目撃情報のデータを解析し体系化する空中特異現象調査部(DIFAA)は、場所や時間、出現頻度など(空中特異現象)解析の手がかりとなる個別データの整理を担当する。

組織管理上の理由により空中特異現象調査部は5年前に閉鎖されたが、今回再開される運びとなった。同部署再開の発表は、ペルー空軍が「ナスカの地上絵と地球外生命体」のテーマに取り組むため企画した「空中特異現象に関する会見」の中で行われた。

同会見に解説者として招待された考古学者のマニュエル・アギーレ・モラレスは、ナスカの地上絵が未確認飛行物体(UFO)や宇宙人の存在と関連があるという証拠はないが、この一帯では空中特異現象が発生しているようだと語った。

「目撃者の証言を聞く限り、彼らがそこで見たと称する空中特異現象は偵察機、もしくは地図情報収集のために時々使われるテクノロジーの類かも知れない。むしろ、(宇宙人とは無関係の)その他の用途に係る学説が多い。例えば、ドイツ人研究者マリア・ライへは地上絵を農耕の周期に関連する星座を集めた巨大な天体カレンダーだとしている。一方、他の研究者はこれらの地上絵が『プキアレス(泉の複数形/ケチュア語)』、すなわち地下水脈に対応するものという」とモラレスはコメントした。尚、米国人研究者デビット・ジョンソンが証明しているように、(一帯では)送水路が見つかっている。

別の発表者、UFOおよび地球外生命体とのコンタクトに詳しい専門家ジョルジョ・ピアセンサも、ナスカの地上絵と異星人の関係を非神話化した。しかしながら、チルカ(リマ州南部カニェテ郡の地区名)の海岸などにおける(UFOの)目撃例同様、異星人との「遭遇」と思しきものについては調査の必要性を認めた。

「空軍の空中特異現象調査部が再開されるのは有意義だと思う。ウルグアイも既に同様の組織を持っているし、学校でもこれら(空中特異現象)の体験を啓蒙しているほどだ。(空中特異現象)情報のシステム化はその先にある異星人との遭遇を促進するもので、物質と精神的なものを統合するひとつの手段だ。心理学を用いた科学的証明になると思う」

空中特異現象調査部の再開で、ペルーは南米においてチリ、アルゼンチン、ウルグアイ、ブラジル、エクアドル同様の組織を持つことになる。ペルー空軍航空宇宙局は、民間・軍事両航空分野の振興を担当。

(ソース: アンデス通信社)