タビの1日目。ビジャ・リカからポスソへ

★6月29日(金)★
●4:40
中央ジャングルの都市、La Merced(ラ・メルセ)に到着。夜明け前の薄暗いバスの車庫、公衆トイレが恐ろしい臭いを漂わせていた。

ここからは参加者80人を10人乗りのミニバス8台に分乗させて観光するという。でも80人をどのバスに振り分けるかのリストは、これまた手書きの紙一枚しかない。みんなが砂糖に群がる蟻のようにセニョーラRの周囲に集まる。彼女が音割れのひどいスピーカーで状況を説明しようとしても、太った蟻たち(=ペルー人)が次々と集るから、その場しのぎの対応ばかり。要領が悪いったらありゃしない。

さて、郷に入っては郷に従えだ。私もその蟻地獄に突進していく。いや、獲物を狙うハイエナのようにか?自分がどんどんペルー人化していくのが分かる。ああ、もう日本には適応できないかも・・・

ところで、私の乗ったミニバスにすっごいオバちゃんが乗っていた。それが「ダブルメガネ」だ。なんでダブルメガネかというと、彼女が眼鏡とサングラスを二つ重ねてかけていたから。白ぶちの眼鏡の前方に、黒いサングラスが飛び出している。はっきりいってとても変だ。でも彼女は3日間ずっとそのスタイルで通した。スタイルだけじゃなく、その存在も強烈だった。

●6:00
それぞれの乗客を乗せたミニバスが次々と車庫を出発していった。なのに、私の乗った3番バスだけは一人足りないからとなかなか出発できなかった。どうやら夜行バスに酔って、体調を崩した人がいるようだ。

そこでダブルメガネ登場!「なんでこのバスは出発しないの?」「もう他のバスは行っちゃったじゃないの!」「誰が足りないの?」「えっ?病気?」「メディコ(看護師)がいるんでしょ!」
「私たちが最後じゃないのぉぉぉ!」と、とにかく怒鳴り散らしていた。

彼女はこの後もずっとそうだったが、とにかく自分が出遅れることを極端に嫌う。市内観光も1番前、観覧席も一番前、試食も一番最初、とにかく私が一番!

結局その体調を崩した人がどうなったのか分からぬまま、3番バスは出発。ダブルメガネは運転手に向かって「セニョ~ルッ!もっと早く走ってよっ!」と催促しまくりだった。

●8:15
最初の観光地、Villa Rica(ビジャ・リカ)に到着。ここで朝食。

ツーリスト用のレストランとはいえ、一度に80人も入るのだから店側は大変だ。日本人だったら即座に状況を判断して「まぁ、お店の人も大変よね」となるのだろうが、そんなことには一切お構いなしなのがペルー人。「早く持ってきて~!」「まだ~?このテーブルが最初よ~!」とすべてのテーブルの人たちが同時に自己主張し始める。私も負けじと自己主張する。ああ、ペルー人化まっしぐら。

でも、ダブルメガネがぎゃんぎゃん叫んだおかげで、近くに座っていた私たちにも早く食事が出された。ちょっとラッキー。

コーヒーはカフェ・パサードというペルースタイルで出てきた。濃縮コーヒーをお湯で薄めて飲むタイプだ。ただ黒いだけの出がらしコーヒーの場合が多く、私はあまり好きじゃない。せっかくのビジャ・リカでこれか・・・と思って期待せずに飲んだら、これがとっても美味しかった!この旅最初の感動シーンだった。

●9:00
朝食の後は、お買い物タイムだ。

しかし、本当に要領の悪い主催者ども。なぜ次の行動予定を事前に伝えることができないのだろう?せめて「何時にどこそこに集合ですよ」とだけ言えばいいのにそれすら言わないから、みんなが好き勝手な行動を取って行方不明になる。この時だって、バスのメンバーの一人が戻って来なくて、3番バスはなかなか出発できなかった。

●10:15
ビジャ・リカのコーヒー園を見学。ペルーアマゾンの豊さに触れる。うむ、素晴らしい。

ひとしきり見学が終わった後、園内を案内してくれた女性がこう言った。「森の木は人間のストレスを癒してくれます。さあ、みなさん!そのユーカリの木に触れて、そして大声で叫んでみましょう!」「わぁぁぁぁ~~~!!!!!」野太い雄たけびが、ジャングルの木々に木霊する。いや~、ペルー人ってみんな素直やねぇ。って、そんなにストレス溜まってるのん???

・・・長過ぎたのでブログ2つに分けました。内容は同じ。まだまだ続きます♪・・・

“タビの1日目。ビジャ・リカからポスソへ” への2件の返信

  1. ずっと笑っちゃったわ~。
    ペルーのツアーはいろいろあって楽しいですね~。
    ダブルメガネさん、強烈なキャラクターですね。^^

  2. あは、ありがとうございます。笑って頂けるのが何より♪ ダブルメガネ、心底悪い人、ではないんです。それは分かってるんだけど辛すぎるキャラで・・・ なんでああなっちゃったんでしょうねぇ。彼女の過去が知りたい。

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