クスコ旅行 インティライミ 前編

インティ=太陽。
アンデスの収穫の時期に当たる冬至の日、インカ時代に「太陽の祭り」として行われていた収穫祭を再現した祭典が行われる。再現されたのは1944年から。当時のは誰も知らないし、文字のないアンデス文明では、文献もない。そんな中で、試行錯誤しながら今の形にまとめ上げてきたんだとか。ある意味、まだまだ未完成のお祭りという事らしい。

祭りの開始は午前9時、そして3ヶ所に場所を移して行われる。ホテルを7時半ごろ出て、クスコ市内の別のホテルで旅行会社のスタッフと待ち合わせ。世界各国から来る大量のお客さんを 予約内容別にグループ分けして大量に処理するという仕組みのようだ。まずは1ヶ所目。「Iglesia de Santo Domingo/Qorikancha(コリカンチャ)」にて。広場前には旅行者以外に地元の人もいっぱい。

TVPeruのマノロ君。「Reportaje al Peru」のリポーターとしてテレビではおなじみの顔。「スペイン語しゃべれる人!」と観光客から選び、インタビュー。

9時を過ぎても始まらない。 うんうん、ペルー♪ちらほら人が見え隠れするんだけどな。

9時半過ぎ、ほら貝の音と共に雄叫びが!やっと始まった!軽快な笛と太鼓のリズムに乗って兵士たちが入場する。

続いて楽器担当の一団が入場。ズンズンズンズン…単調なリズムと乾いたケーナの音。

「不思議の国のアリス」に出てくるトランプの兵隊さんのような、4色のテーマカラーに分かれたタワンティンスーユの兵士達。「インカ」、とは南米を侵略したスペイン人がつけた名称。本来は「4つの州」を意味する「Tawantinsuyo(タワンティンスーユ)」が正式名称。

エクアドルを含む北海岸地方の「チンチャ・スーユ」、チチカカ湖・ボリビア・チリ・アルゼンチン方面の「コヤ・スーユ」、アマゾンからアンデス山脈東側の「アンティ・スーユ」、クスコの西から太平洋岸地域の「クンティ・スーユ」。1年の収穫を祝い太陽神を称えるために4つの各州から派遣されてきた、という設定だろう。

コリカンチャ中にどんどん広がっていく兵士や楽団、乙女達。

兵士はコリカンチャ前の広場に列になって待機。インカ王のお出ましを待つ。

神への捧げ物を持つ乙女達、登場。

楽団の女の子達、ペルー土産のブローチみたい♪。

今回は、たっっかい見学料を払っての参加。何度も「いい席なんでしょうねっ!」と旅行会社に確認し、「コリカンチャには早く行かないと いい場所がなくなるからっ!」と早めに会場へ行きたい旨を事前に伝え…

しかしながら、世界中から来た個人客をまとめて処理というシステムの中では、そんな細かい個別の希望はまったく無視されるのだ。 同じグループの他のお客さん、みんな後ろのほうでぜんぜん見えなかったらしい。(私はずうずうしく前に入り込んでこんな感じ/苦笑)お金出して個人でガイドを雇うか、人を頼らず全部自力で動くか。一番前で見たけりゃ、そうするしかない×

神殿の上部から、最高位の司祭「Willaq Uma (ウィリャック ウマ) 」が登場。煙がもくもく・・・ そしてこの中から、ほらっ!

インカの王、登場~!

お祭り開始から30分。やっと出てきた王様、そして左横には王妃様。太陽に向かって、つまりちゃんと東側を向いて、ケチュア語で演説する。そしてインティ(太陽)を称える歌を合唱。「インティ~ ラ~ィ インティ~ ラ~ィ♪」これまた単調で、すっごく耳に残る歌でした。んでもって、結構あっさりと終了。結局コリカンチャでの儀式は、40分弱だった。

ガイドが「みなさぁ~んっ! アルマス広場に移動ですよぉ~っ! 遅れないで~っ!」と声を張り上げる。周りの人も一斉に移動。 こりゃ、はぐれたら大変っ(アルゼンチンから来たおばぁちゃん2人が しっかり行方不明になってたし×)

アルマス広場に移動完了。すっごい人!どうやら最初からコリカンチャには行かず、ここでいい場所を確保するという手段をとってる人も多かったようだ。私たちが陣取ったのは、カテドラルから見て左手の教会前。公園の木が邪魔でイマイチ見えにくい。

「2007年度のインティライミがさきほどコリカンチャで華やかに開催されました!」みたいなアナウンスが入って、またまた楽団や兵士が入場。人も音楽も衣装も、さっきと全部同じなのに、公園のベンチや木があるせいで気分が盛り上がらない。「ここはさっきと同じだし、見ても見なくても一緒ですよ。向こうにバスがあるから、そこで休憩してもらっててもいいですよ」と、ガイドが言った。確かにここでずっと立って見てもよく見えないし、バスに早く乗って移動したほうがいいか、と思ってグループの数人とここを離れる事に。

でも。結局グループ全員が動かなきゃ、バスも早く出せないんだよね(涙) サクサイワマン会場へ移動する前にお茶しようということになったのでした。(続く)