プーノ旅行 シユスタニ遺跡

SILLUSTANI (シユスタニ遺跡)

プーノの北約34km、フリアカへ向かう途中にある遺跡。ここはプレ・インカ時代のチュウラホン文化からインカ時代にかけて造られた石塔墳墓群。遺跡はウマヨ湖に突き出た半島にあり、周囲はとても静か。

石を丸く積み上げ、中にミイラを葬った。世界中で一番見晴らしがいいお墓。こんな特等席のお墓なら入ってもいいかな~、なんて。昔の人は先祖が自分達を見守ってくれてるって感じてたんだろうな。

造られた時代はいろいろだけど、みんな東側の地面に小さな窓(入り口)がある。それは全て東側を向いていて、冬至の日には太陽の光がきっちりと差し込むようになってるんだって。太陽の光で命がよみがえると信じてたんだね。

最大で12mにもなるインカ時代のチュルパ(円形墳墓)。侵略してきたスペイン人によって半ば壊されてしまったけど、本当に美しい造り。

中に1つだけ磁力のある石が使われてるという。確かにコンパスの針が狂う。何か重要な意味があったんだろうな。どの石か探してみてね。

スペイン人は墓の中に黄金があると思ってどんどん破壊していった。だけど、ミイラを巻いていた包帯には特殊な薬が塗られていたのでその成分で死に至った者もいたらしい。

石を削って運ぶ時に使われたという丸い取っ手(でっぱり)。組み立てた後、最後の仕上げで削り取ったんだって。マチュピチュの遺跡でも出っ張りがあったけど納得。

プレ・インカ時代の墓は石を積んだだけの素朴なもの。これはこれで美しい。

祭祀が行われたという広場。ここはパワースポットでもあるらしく、大地に手を翳して古代の力をおすそ分けしてもらいました。

ガイドの説明はとっても丁寧。「ここにはいくつミイラがあった」「ここは王様のもので王妃と子供も一緒に葬られた」「石に小さな窪みを堀り水を溜め、少しずつ流して摩擦を緩和し、石を削って割ったんだ」とか…。他にも各時代別の墳墓の変遷と特徴など、ガイドブックだけじゃ分からないとっても貴重な話を聞けて満足。空が眩しくて目がとっても疲れたけど、大満足でございました。

よーく注意して歩いていると、ふと足元に人骨があったりする。

ウマヨ湖の中央に浮かぶ島。 ここではある一族によって50頭ほどのビクーニャが飼育されてるんだって。「ビクーニャはきれいな水と土、降り注ぐ太陽と澄んだ空気の4要素が揃わないと生きていけないんだ」とガイドは力説してた。

毛並みの素晴らしさから乱獲され
一時は絶滅の危機にあったビクーニャ。現在はペルー政府からも保護され、北米の企業が出資してる(毛皮の権利を買ってるってこと)んだって。写真は遺跡の入り口で日向ぼっこしてたビクーニャのチャスカちゃん。